ハングリー精神論

2016年01月22日 08:00

NHKで放送していたGREAT RACE「大草原を疾走せよ~モンゴル900km~」観ましたか?

かつて騎馬民族が疾走したモンゴルの大草原。昼夜の寒暖差は30度に達し、強風が吹きつける大地で世界でも最も過酷とされる自転車レースが行われた。総延長は900キロを7日間で走り抜ける。世界トップクラスの選手が参加し最高時速は80キロに達する。優勝を狙う日本人ライダー、亡くなった教え子への思いを胸にゴールを目指すアマチュアライダー、プロを夢見て上位入賞を狙うモンゴルの若者たち、それぞれの戦いを追う。


番組では日本人ライダー池田祐樹選手(TOPEAK ERGON RACING TEAM)を軸に地元モンゴル人ライダーの奮闘を伝えていました。

モンゴル人ライダーはエースにマラル選手、それを脅かす存在に慣れるか!?って感じでボロル選手が紹介されます。昔ながら遊牧民族らしくゲルに暮すボロル選手は自転車で一旗揚げて家族に良い暮らしをさせてあげたいと願っています。

この過酷なマラソンレースにはレース後メカニックサービスを有料で受けられるのですがモンゴル人ライダーは自分で洗車から整備をしています。「僕らには有料メンテナンスサービスは高すぎる」と。レース中にパンクを何度も繰り返すのですがそれは彼らが資金的な問題でTLタイヤを使えずにWOで戦っているから。パンク修理に付いてもインフレーターではなくハンドポンプ・・・不幸にもそのポンプさえも壊れるアクシデントが・・・。

恵まれた環境で参加する欧州、日本人勢とハングリー精神溢れたモンゴル人勢の図式ですね。わかりやすい。

落車してレースを失うまでは総合で4位に付けていたマラル選手、何度もパンクしてタイムを失ったボロル選手は池田選手に最後に20秒差くらいで負けて5位となります。

ハングリー精神
この時、脳裏をよぎったのが「今の日本人にはハングリー精神がない」論。最近は聞かなくなりましたが、ちょっと前まではテレビに映る過去に何かを成し遂げたコメンテーターがそう言って若き有望株の敗北を一蹴していた気がします。

機材スポーツの自転車ではいくらハングリー精神があっても超越できない壁みたいなモノがあるんだとグレートレースで感じました。これがモータースポーツではもっと顕著でしょう。

ハングリー精神論って改めて老害のひとつだったんだと思いました。

もちろんトップを目指す上でハングリー精神は必須でしょう。勝利への渇望が最後の最後で背中を押す事もあるはず。でもそれは何かそこまでの土台があってこそ。しっかりとした育成環境がその国、チームの選手を育てていくはずです。新城選手みたいにその育成を超越したアスリートが生まれる事もありますが、それはまた別の話。わざわざ私が改めて書く事もないくらいに当たり前になっているから最近は聞かなくなったんでしょうけどね。そうじゃなくてはメキシコや東南アジアの競合を次々と倒す日本人ボクシングチャンピオンの事も説明できません。

勝負にタラレバは禁句ですが、モンゴル人ライダーが池田選手と同じ環境でレースに参加していたらどうなったか?その環境を自ら選択して整えるのもアスリートに求められる資質。だからタラレバなのですが成績は逆転したかもしれません。モンゴル人ライダーはその特異な環境(トレーニングは常に高地でありフィールドは無限)で力を蓄えてステップアップして行くのでしょう。

【追伸】
伊豆大島で開幕したアジア自転車競技選手権の初日グレートレースで惜しくもリタイアとなったマラル選手がU23個人タイムトライアルで優勝したようです。(シクロチャンネル記事参照)

mararu.jpg
シクロワイヤードより

ハングリー精神と機材が揃えばこうなるって事か。おめでとう!

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