Retul 3Dモーションキャプチャーシステム

2015年01月27日 08:00

お世話になっている輪工房さんではSPECIALIZEDのBG FITサービスを以前から行なっています。私も導入当時(2009年)に公開BGフィットを見学しに行き、その後BG FITではありませんがBIKE FITをやってもらいました。Specializedシューズのインソール調整なども同時にやってもらったのでBIKE FIT+αって感じですかね。
フィッターであり輪工房代表の田口さんとは、お店の走行会やシクロクロス会場などで一緒に走る機会もありフィッティング後もハンドルやサドル位置についていろいろアドバイスをして頂き自転車に気持よく乗るお手伝いをして頂いています。

そんな輪工房さんでBody Geometory Fit with Retulをはじめるとの事でそのサービスの一部を体験させてもらいました。その新しいサービスの核となるのがRetul社のバイクフィットマシンMUVEと3Dモーションキャプチャーシステムを使った解析システム、Retul Zinツール(測定ツール)を使ったバイクポジション計測にあります。

RETUL フィッティング
Retul社のバイクフィットマシンMUVE

今回、シクロクロスとロードの2台を持ち込み両方のポジションをチェックしてもらいました。まずシクロクロスで現在使用しているペダルとサドルをMUVEに取り付けます。更に現在の自転車のポジションをMUVEに再現しました。
MUVEはクランク長も簡単に変更できるようになっていました。クランクの最適な長さを選ぶのに一役買ってくれそうですね。最初はシクロクロスの160mmにセット。

RETUL フィッティング

次に体の指定された関節部分にセンサーを取り付けました。これをモーションキャプチャーカメラで撮りコンピューターで解析をします。なんだかプロ選手になったみたいでテンションが上がります(笑)実際このシステムはUCIのトッププロチームも採用しているんですよ。

この状態でペダリングをして体のぶれ、左右差などが規定値に入っているかを確認します。私はサドルにキチンと座れていない事がペダルの左右差として表れました。改めて柔軟性や足の長さを見てもらいここでは特に異常なし。(実際のサービスでは最初のBGフィットで確認するようです)

そこで注目したのはサドル。暫定的にCXに取り付けていたサドルが柔らか過ぎなのが問題のひとつかも!?との事でSpecializedのテストサドルに交換しました。更にクリート位置を調整してもう一度トライ・・・そんな事を繰り返しながらサドル位置を出してもらいました。
基準がまだない初心者なら解析による数値を参考に決めるのだと思いますが、私の場合はシクロクロスレースで使う事が決まっているので、それを考慮してフィッターが問診しながらアレンジしてくれます。

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MUVEは回転テーブルに設置してあります。テーブルを回転させて左右を撮影しました。Photo:輪工房ブログより

MUVEはペダリングしながらサドル位置(前後上下)やハンドルスタック、リーチなどをmm単位で動かせるので「ココだっ!」ってポイントが非常に明確に分かります。
実車を固定ローラーに載せたフィッティングでは、調整する度にバイクから一度降りるので変更後に違いを感じられない事も多かったんですよ。サドルの座る位置が数ミリ動くだけでフィーリング変わる、体で調整をしてしまうなどの原因が考えられます。いや、私が鈍感なだけかな(苦笑)MUVEだとペダリングを続けながらバイクポジションがリアルタイムに動くので基準(自分のポジション)がブレない事で小さな自転車のポジション移動も感じられるのだと思います。

zintool.jpg

ポジションが決まったらZINツールを使ってポジションを計測します。これにより誤差1mm以内の正確な計測結果が記録されます。これで全ての計測が終了。下記のようなレポートが出て来ます。

RETUL解析結果

この数値をどのように反映しフィッティングに結びつけるか・・・この辺りがフィッターの腕の見せ所になるんでしょうね。

RETUL フィッティング シクロクロス
シクロクロスのポジション

更に数値データの他に動画も撮影しているので自分のフォームをチェックする事も可能。最後に出てくるレポートには、このようなキャプチャー写真も付いて来ます。
これはブラケットを握っているフォームとドロップ下ハンを握っている時の画像です。前の記事で骨盤の角度についていろいろ考察しましたが、角度についてはあまり気にせずに、MUVEで気持よく踏めている所を決めたら結果的にまとまったフォームになったと思います。もう気持が良過ぎてMUVEでそのまま外に飛び出したくなったくらい(笑)

retul_rast.jpg

次に計測結果を元に実際に自分のバイクへ反映していきますが、ステムやハンドルなどの部品を交換をしないと完全に反映はできません。そちらはシーズンを終えた時に取りかかりたいと思います。大事なサドル位置についてはテストサドルと同じものを購入・変更する事によりMUVEで導き出した位置に合わせることができました。
結果的にサドル(Specialized Romin Comp Gel)交換やクリート調整でシッティング位置を適正にする事でペダリングの左右差を小さく、今より前乗りコンパクトにする事で自然とトルクをかけやすい設定になりました。コラムスペーサーを抜いてハンドルスタックを下げ、実際はリーチも伸ばす必要があります。

同じようにロードについていたサドル、ペダルを取り付けてクランク長、その他のポジションを合わせてチェックをしました。

RETUL フィッティング
ロードのポジション

ロードの方はシクロクロスに比べて大きなポジションにしました。同じようにJINツールで計測、実車に計測結果を反映していくのですが・・・ほぼそのままのポジションで大丈夫でした。以前見てもらったBIKE FITのポジションから実際の走りを見て調整したポジションと3Dキャプチャーで確認しながら合わせたポジションと同一だった訳です。これって凄いですよね。アナログ的に合わせたポジションとハイテク解析システムで導いたポジションが変わらないんですから。

だったら安いBIKE FITでいいのか?って考え方も確かにあります。今回、結果的に答えは一緒で導き出し方が違うだけでしたからね。
しかしRETULの解析システムにより更に客観的データと照らし合わせることができた事やバイクポジションがデジタルデータ化された事は大きな意味があると私は思います。次の自転車オーダーに向けて貴重な資料になる事でしょう。更にフィッターが一貫性を持って取り組んでくれている事も分かり安心しました・・・偉そうに聞こえたらスイマセン(汗)どんな道具を使ってもやっぱりそこが大事って事ですよね。

retulbg.jpg

ここまで約5時間のフィッティングとなりました。途中、他のお客様の接客などもあったのですが、フィッティングを受ける側もそれなりの時間ローラーを回す必要があるのでちょうどいい休憩時間になりました。人間にバイクを合わせる事においてこのシステムが素晴らしいのは疑う余地はありません。最初に書いたようにRETUL社の推奨するひとつの基準に合わせる事が目標なら万人が満足できるサービスでしょう。更に自分の乗り方や使い方、目標みたいなものがあるなら、それを伝えるコミュニケーション能力は受ける側にも必要です。

RETUL MUVEは完全に固定された自転車のようなカタチをしたモノの上では理想的なポジションが出ました。しかし本来の自転車は前後左右上下にバランスをとりながら乗るモノ。この結果を元に実際に自転車を走らせて微調整をする事は必要になると思いますが、輪工房の場合は実際にフィッターと走ることができる環境もアドバンテージなんじゃないかと思います。

輪工房では自転車購入の相談にもMUVEを使っているそうです。(RETUL3Dキャプチャーは別)在庫がない自転車でもMUVEでポジションを再現できるので安心ですよね。例えば「Specialized Roubaixならヘッドチューブが長いからワンサイズ下げる。Tarmacならこのサイズでコラムスペーサー5mmで・・・」なんて事を実際に乗車しながら確認できるわけですから。安心してオーダーできますよね。

通販でいろいろなモノが安く手に入る世の中で、少なからず私もその恩恵を享受している訳ですが、それでは絶対に手に入らないサービスを提供してくれる自転車プロショップとのお付き合いはまさにプライスレスなんだと思います。独学で袋小路に迷いつつあるあなた!是非客観的なプロの目で見てもらう事をお勧めします!

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