敗北のない競技:僕の見たサイクルロードレース 書評

2014年04月25日 08:00

土井雪広選手の書いたスポーツノンフィクション。本場ヨーロッパでの戦いからは退いたが、まだ現役で戦うアスリートが書いた点でも非常に重要な一冊です。

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私達にとって身近な日本人選手からの言葉は重いです。しかし、それと同時に知っている選手の名前がたくさん出て来るのもこの手の読み物としては楽しい所で他の日本人選手との関係が垣間見られるのも単純に面白い。


2008 Japan Cup Cycle Road Race

私が熱心にサイクルロードレースを観戦再開したのは2006年から。そこからは雑誌やネットでの情報、選手のblogやTwitter、J SPORTSで放送される主要レース、銀輪の風などによるテレビ観戦、ジャパンカップや日本のプロツアーなどで現地へ足を運ぶなどしています。あの時に感動や失望の裏にこのような葛藤があったんだと思い返し、記憶をさかのぼって行く事も非常に興味深い体験でした。


2010 Japan Cup Cycle Road Race

シークレットレースでも出てきた「普通じゃない(not normal)」選手についての話。あそこまで内部に迫った話ではありませんが、それはもちろん体験者ではないから。しかし実際に身の回りで起きたひとつ、ひとつのシーンがサイクルロードレースの闇を想像させるには十分です。また非合法ではないが、隠れて飲むペインキラーなどを合法ドラッグ(サプリメント?)についても考えさせる内容でした。

勝利は決まったように飛び出して行く選手が選手がなぜいつも2位なのか?ステージレース表彰台の値段は?特に後者に付いては現役選手がここまで書いていいのか心配になります。


2012 Japan Cup Cycle Road Race

日本のファンはサイクルロードレースの選手の事を聖人君子だと思っているのか?と書いてあります。普通じゃない選手が舞台でスポットライトを浴びている時、それ以外の選手はどんな風に感じているのか?アシストの喜びやこのスポーツの残酷さや素晴らしさが伝わってくると同時に様々な部分について、掘り下げて聞いてみたくなる事がたくさん出てきました。

vuelta ciclista a espanaでの充実振りをblogでリアルタイムで伝えてくれていた土井選手。そのおかげで3大グランツールの中でもちょっと遠く感じていたブエルタが身近になりました。別府選手も新城選手もそっちは苦手なようですから、土井選手の半実況中継は楽しい経験だった事を覚えています。



もう一度言いますが、まだまだ現役の選手が書くには結構踏み込んだ内容もあって需要な本です。。読みやすい飾らない文章で2時間もあれば十分に読めてしまう内容です。サイクルロードレースが大好きな方は当たり前ですが、興味がある方も是非手に取って下さい。

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